アニメーションの種類一覧｜PR動画の作り方も解説

「動画広告を作りたいけれど、実写映像はハードルが高い…」そう感じていませんか？

アニメーション動画は、実写では表現しづらい抽象的なコンセプトや、サービスの流れを分かりやすく伝えることができる、非常に有効な手段です。

制作コストを抑えながら、企業のブランドイメージに合わせたPR動画を作れることも大きな魅力です。

本記事では、代表的なアニメーションの種類とそれぞれの特徴を解説し、さらにPR動画を効果的に作るためのポイントを順を追ってご紹介します。

アニメーション動画制作の基礎知識を身につけて、あなたのビジネスに最適な動画制作を始めましょう。

ビジネスにアニメーション動画が効果的な3つの理由

ビジネスにおいて、アニメーション動画を活用することは、集客やブランディングにおいて大きな効果があります。

その理由は主に以下の3点です。

1.複雑な情報を分かりやすく伝えられる

アニメーションはサービスの仕組みやデータの推移など、実写では表現が難しい内容を視覚的に分かりやすく伝えることができます。

抽象的な概念もキャラクターや動きで表現することで、視聴者の理解を深めることができます。

2.自由に表現できる

実写では再現が難しい世界観や、企業独自のキャラクターを登場させるなど、ブランドの個性を自由に表現できます。

これにより、競合との差別化を図り、視聴者の記憶に残りやすい広告を作ることが可能です。

3.制作コストを抑えやすい

実写動画の場合、場所代やキャスト代、撮影機材費など多くのコストがかかります。

しかしアニメーション動画は、企画・制作・編集のプロセスをオンラインで完結できることが多く、比較的低コストで制作できます。

修正があった場合も、対応しやすいのもメリットです。

【目的別】企業PRで活用できるアニメーションの種類8選

企業PRに動画を取り入れたいけれど、どの種類を選べばいいか迷っていませんか？

アニメーション動画には様々な種類があり、それぞれの特徴を理解することで、より効果的なPR動画を制作できます。

本記事では、企業PRで活用できる8種類のアニメーションをご紹介します。

• ①モーショングラフィックス｜サービス紹介をスタイリッシュに
• ②インフォグラフィック動画｜データや数値を分かりやすく
• ③ホワイトボードアニメーション｜教育・解説コンテンツに最適
• ④キャラクターアニメーション｜ブランディングや親近感の醸成
• ⑤3DCGアニメーション｜製品の構造や空間表現をリアルに
• ⑥ストップモーションアニメーション｜独自の世界観で惹きつける
• ⑦実写合成（VFX）アニメーション｜現実では不可能な表現を
• ⑧モーションコミック｜漫画コンテンツの新たな展開に

それぞれ、1つずつ見ていきましょう。

①モーショングラフィックス｜サービス紹介をスタイリッシュに

モーショングラフィックスとは、イラストや画像、テキストなどの静止画やテキストに動きや音を加えた動画です。

引用元YouTubeチャンネルisshin「モーショングラフィックス “暑さで脳が死んだのよ”」

デザインや色使いを自由に調整できるため、サービスのブランドイメージを反映させやすく、スタイリッシュで洗練された印象を与えられます。

サービスや商品の仕組みをシンプルに、かつ魅力的に見せたい場合に効果を発揮します。

②インフォグラフィック動画｜データや数値を分かりやすく

インフォグラフィック動画は、グラフやチャート、統計データといった数字情報をアニメーションで視覚化し、複雑な内容を直感的に分かりやすく伝えることに特化した動画です。

引用：東京都環境局「チームもったいない」

企業の事業実績や市場トレンドの解説、製品の性能比較など、客観的なデータを根拠に説得力を高めたい場合に特に効果的です。

信頼性や専門性をアピールする上で欠かせない手法と言えるでしょう。

③ホワイトボードアニメーション｜教育・解説コンテンツに最適

ホワイトボードアニメーションは、真っ白な画面に手書きで文字やイラストが描かれていく様子を表現する手法です。

常に動きがあるため、視聴者の関心を引きつけやすく、複雑なアニメーション効果がなくても高い訴求力を持ちます。

情報を順序立てて解説していくため、教育コンテンツやハウツー動画に非常に適しています。

視聴者に分かりやすく、かつ親しみやすい印象を与えられるのが大きな強みです。

④キャラクターアニメーション｜ブランディングや親近感の醸成

キャラクターアニメーションは、オリジナルのキャラクターに動きと命を吹き込むアニメーションです。

企業の独自キャラクターを登場させることで、ブランドに親しみやすさを持たせ、視聴者との感情的なつながりを築くことができます。

これにより、ブランドの個性や世界観を強く印象づけ、ファンを増やすブランディングに非常に効果的です。

⑤3DCGアニメーション｜製品の構造や空間表現をリアルに

3DCGアニメーションは、立体的なモデルをコンピュータ上で制作し、奥行きや質感をリアルに表現できる手法です。

引用：【3DCG】ジェットエンジン回転イメージ

これにより、製品の内部構造や、複雑な機械の動作、建築物の完成イメージなどを、実写では不可能な角度から詳細に映し出すことができます。

まるで実際に目の前にあるかのような没入感を生み出し、視聴者の理解度を格段に高めます。

特に、高額な商品や複雑な技術を扱う製品のPRにおいて、その説得力と訴求力を最大化するのに役立ちます。

⑥ストップモーションアニメーション｜独自の世界観で惹きつける

ストップモーションアニメーションは、「コマ撮り」とも呼ばれる手法で、静止している物体を少しずつ動かして撮影し、動きを生み出すアニメーションです。

独特なカクカクとした動きや、粘土、人形、日用品など素材の手作り感が大きな魅力であり、視聴者に温かみと親近感を与えます。

このユニークな表現は、企業の個性や独自の世界観を強く打ち出したい場合におすすめです。

まるでアート作品のような映像で、視聴者の関心を引きつけ、ブランドイメージを印象づけることができます。

⑦実写合成（VFX）アニメーション｜現実では不可能な表現を

実写合成（VFX）アニメーションは、実際の映像にアニメーションやCGを組み合わせる手法です。

引用：『ゴジラ-1.0』VFXメイキング

現実世界に存在しないキャラクターや物体を登場させたり、壮大なSFX（特殊効果）を加えたりと、現実では不可能な表現を可能にします。

この手法は、製品の魅力をドラマチックに伝えたい時や、企業の持つ高い技術力を視覚的にアピールしたい時に非常に効果的です。

実写の持つ説得力とアニメーションの持つ自由な表現力を両立させ、視聴者に強いインパクトを与えます。

⑧モーションコミック｜漫画コンテンツの新たな展開に

モーションコミックは、漫画のコマやキャラクターに動き、効果音、ボイスなどを加えることで、新たな視聴体験を生み出すアニメーションです。

引用：『梵そよぎ4コマまんが劇場』

漫画の持つ独特のタッチや表現力を生かしつつ、動画ならではの演出を施すことができます。

漫画ファンだけでなく、漫画を読んだことがない層にもリーチできるため、既存コンテンツの新たな展開やファン層の拡大に非常に効果的です。

アニメーション動画の作り方｜自社制作と外注を比較

アニメーション動画を制作する際、「自社で作るべきか、それともプロに任せるべきか」と悩む企業は少なくありません。

どちらの方法にもメリットとデメリットがあり、目的や予算、リソースによって最適な選択は異なります。

本記事では、アニメーション動画の制作方法として「自社制作」と「外注」を、コストやクオリティ、制作期間などの観点から比較して解説していきます。

以下に比較をまとめました。

項目	自社制作	外注
コスト	・低く抑えられる	・高くなる傾向がある
クオリティ	・担当者のスキルに依存	・高品質で安定している
制作期間	・担当者のリソース次第	・スケジュール管理がしやすい
ノウハウ	・蓄積できる	・蓄積できない
向いているケース	・費用を抑えたい ・社内リソースがある ・簡単な動画で良い	・高品質な動画が必要 ・リソースがない ・専門的なノウハウが必要

では、自社で動画を制作する場合と外注する場合に押さえておくべきポイントを、以下の2つに分けてご紹介します。

• 自社で内製する場合のメリットとおすすめ制作ソフト
• 制作会社へ外注する場合のメリットと費用を抑えるコツ

それでは、1つずつ見ていきましょう。

自社で内製する場合のメリットとおすすめ制作ソフト

自社でアニメーション動画を内製するメリットは、主に以下の通りです。

自社制作4つのメリット
①コストを抑えられる ②制作の柔軟性が高い ③ノウハウが蓄積される ④ブランドイメージの統一

外部に依頼する費用がかからないため、予算が限られている場合でも動画制作に挑戦できます。

また、急な内容変更や修正にも迅速に対応でき、社内での意思疎通もスムーズです。

自社で制作することで動画制作のスキルや知識が社内に残り、次の動画制作にも活かせます。

企業の担当者が直接制作することで、ブランドの世界観やイメージを統一させることが可能です。

【おすすめ制作ソフト】

自社制作を始めるにあたり、本記事ではおすすめの制作ソフトも併せてご紹介します。

以下に、おすすめの制作ソフト一覧をまとめました。

制作ソフト	特徴
9VAe	・「みんなのラズパイコンテスト」優良賞を受賞 ・読み込んだイラストや描いたイラストに自動的にアニメーションがつく ・絵を描かなくても、SVG、WMFイラストからアニメーション製作が可能
Adobe Animate	・2Dアニメーションに特化したソフト ・アニメーションの落書きやアバター作成が可能 ・形式を問わず複数のプラットフォームに配信可能
Express Animate	・無料で使えるアニメーション作成ソフト ・明るさやコントラストの調整、エフェクトの挿入が可能 ・イラストなどのオブジェクトや動画に自由に動きを加えられる
Animation Desk	・初心者向け ・パラパラアニメの2Dアニメーション制作ソフト ・App Store、Google Play Store、Microsoft Storeから無料ダウンロード可 ・手描きの2Dアニメを再現できる
Blender	・初心者向け ・3Dグラフィックスを制作するためのソフトウェア ・無料使用可能 ・3Dモデリング・アニメーション・レンダリング作成が可能

この表でご紹介したように、アニメーション制作ソフトはそれぞれ異なる特徴を持っています。

自社の目的や予算、スキルレベルに合わせて最適なツールを選ぶことで、効率的かつ効果的なアニメーション動画を制作することができるでしょう。

制作会社へ外注する場合のメリットと費用を抑えるコツ

制作会社にアニメーション動画を外注する場合のメリットは、主に以下の4点です。

外注4つのメリット
①高品質な動画の実現 ②制作工数の削減 ③客観的な視点の導入 ④最新のトレンドへの対応

プロのクリエイターが担当し、専門的なノウハウに基づいた高品質な動画が作成できます。

また自社リソースを割かずにすむため、自社の業務に集中できます。

さらに専門家の視点で、ターゲットに響く最適な表現や構成が提案されるだけでなく、最新の技術やトレンドを取り入れた効果的な動画制作が可能です。

【費用を抑えるコツ】

外注は費用がかかるイメージがありますが、いくつかの工夫でコストを抑えることが可能です。

本記事では、以下の4つのコツをご紹介します。

費用を抑える4つのコツ
①動画の目的や構成を事前に明確にする ②プロジェクト規模を小さくする ③テンプレートやフリー素材を活用する ④シンプルなアニメーションにする

打ち合わせや修正を最小限にし、進行をスムーズにすることでコストを抑えます。

動画の尺を短くしたり、キャラクター数を減らすことで規模を縮小し、テンプレート等を利用することで素材制作費を削減が可能です。

さらに、3Dアニメーションより2Dアニメーション、特にホワイトボードアニメーションの方が制作工数が少なく、費用を抑えやすくなります。

よくある質問

ここからは、アニメーション広告動画のよくある質問（以下4つ）に回答していきます。

• 費用は何で決まる？料金相場を教えてください
• 依頼から納品までの期間はどれくらいですか？
• 制作された動画の著作権や二次利用はどうなりますか？
• 見積もり依頼時に何を準備すれば良いですか？

それでは1つずつ見ていきましょう。

費用は何で決まる？料金相場を教えてください

アニメーション動画の制作費用は、アニメーションの種類や動画の長さ、登場するキャラクターの数、制作にかかる工数など、様々な要因によって大きく変動します。

あくまで目安ですが、種類別の費用相場は以下の通りです。

アニメーションの種類	費用
ストップモーションアニメーション	20万円～50万円
モーショングラフィックス	40万円～200万円
ホワイトボードアニメーション	50万円～100万円
キャラクターアニメーション	50万円～150万円
3Dアニメーション	200万円～500万円

上記費用はあくまで一例です。

必ず複数の制作会社に見積もりを出してもらい、じっくり検討してから依頼をするようにしましょう。

依頼から納品までの期間はどれくらいですか？

アニメーション動画の制作期間は、作品の長さやアニメーションの種類、クリエイティブの複雑さ、制作会社のリソースなど、様々な要因によって大きく異なります。

一般的に、数カ月～半年程度の期間を見積もっておくと良いでしょう。

以下に種類別の目安を示します。

アニメーションの種類	費用
ショートアニメーション（1～3分）	1～6カ月
プロモーション用アニメーション	1～4カ月
アニメ（30分）	1カ月
長編アニメーション映画	2～5年

これはあくまで平均的な目安であり、制作会社やプロジェクトの具体的な条件によって変動します。

依頼する際は、必ず希望する納期を明確に伝え、スケジュールをしっかり確認することが重要です。

制作された動画の著作権や二次利用はどうなりますか？

制作された動画の著作権や二次利用に関しては、契約内容に基づき異なります。

一般的に、制作会社が提供する動画の著作権は「制作会社」に帰属する場合がありますが、クライアントとの契約で譲渡されることもあります。

動画の再編集や配信媒体の変更、商業目的での使用など、二次利用に関して事前に合意し、契約書に明記しておくことが重要です。

見積もり依頼時に何を準備すれば良いですか？

アニメーション動画制作の見積もりを依頼する際は、以下の情報を事前に準備しておくとスムーズです。　

用意しておく6つの情報
①動画制作の目的 ②ターゲット層 ③動画の長さと種類 ④参考動画 ⑤予算と納期 ⑥用意できる素材

動画制作の見積もりを依頼する際は、まず動画のゴールを明確に伝えましょう。

例えば、「ブランド認知度向上」や「商品説明」など、目的がはっきりしていると方向性が伝わりやすくなります。

次にターゲット層（年齢、性別、興味関心など）を設定を伝えてください。

プロによる視聴者に響くコンテンツ作成が可能になります。

動画の尺（例：30秒、1分）や、アニメーションのスタイル（モーショングラフィックス、キャラクターアニメーションなど）も具体的に伝えましょう。

イメージに近い動画があれば持参するのがおすすめです。

さらに予算感と納期を共有することで、制作会社は実現可能な範囲で最適な提案をしてくれるでしょう。

最後に、自社で使える素材（ロゴ、写真、イラスト、BGMなど）があれば、伝えることで制作がスムーズに進みます。

まとめ

本記事では、アニメーションの種類一覧とPR動画の作り方などを解説してきました。

本記事をまとめると、以下の4点になります。

• アニメーション動画には、複雑な情報を分かりやすく伝えられる効果がある
• 自社制作するとコストを抑えられるメリットがある
• アニメーション動画を外注する際は、動画の目的をしっかりと伝える
• 動画の著作権・二次利用に関して事前に話し合い、契約書に明記することが大切

アニメーション動画は、効果的な情報伝達とブランドの個性表現に優れたツールです。

自社制作や外注の選択肢を検討し、目的に合わせた制作方法を選びましょう。

本記事で紹介したポイントを参考に、あなたの目的に合ったアニメーション動画制作をぜひ始めてみてください。