学校紹介動画の制作ポイント　伝わる構成と面白いアイデア事例

「ホームページだけでは学校の雰囲気が伝わりにくい」

「もっと多くの受験生や保護者に学校の魅力を知ってほしい」

そんなお悩みを解決する強力な手段が学校紹介動画です。

近年、学校紹介動画を活用する学校が増えています。

動画は写真や文章より多くの情報を直感的に届け、校風・人の温度・生活のリズムまで伝えられ、見る人の心を動かす力を持っています。

本記事では、誰でも実践しやすい学校紹介動画の作り方を事例を上げながら解説します。

ぜひ参考にして、魅力がまっすぐ伝わる一本を制作してください。

学校紹介動画を制作する4つのメリット

学校紹介動画を制作するメリットとして、以下の4つをご紹介します。

• 文章や写真だけでは伝わらないリアルな雰囲気を届けられる
• オンラインオープンキャンパスとして遠方の志願者にも訴求できる
• 生徒や保護者に短時間で多くの情報を伝えられる
• 競合校との差別化を図り、学校のブランディングを強化する

それぞれ、1つずつ見ていきましょう。

文章や写真だけでは伝わらないリアルな雰囲気を届けられる

学校紹介動画は、文章だけでは伝えきれない、学校の雰囲気や校風を伝えることができます。

学校紹介動画の内容としては、以下のものがおすすめです。

• 授業風景
• 部活動やイベントの様子
• 先生と生徒の交流の様子
• 校内の設備や施設

これらを映像化することで魅力が具体化し、受験生は自分がその学校で過ごす未来をより鮮明に想像できます。

オンラインオープンキャンパスとして遠方の志願者にも訴求できる

遠くに住んでいたり、忙しくて体験入学に行けなくても、学校紹介動画を見れば、授業風景や部活動の様子を体験できます。

動画を通して、実際の授業風景や部活動の様子、生徒、教員たちのインタビューなどを見ることができ、学校生活を疑似体験することができます。

まるで学校にいるかのような臨場感のある映像は受験生の興味関心を高め、入学へのモチベーションを向上させるでしょう。

移動時間や交通費をかけずに、自宅で手軽に学校について知ることができるのは、学校紹介動画ならではのメリットと言えます。

生徒や保護者に短時間で多くの情報を伝えられる

動画は短時間で多くの情報を伝えることができて、記憶にも残りやすいのが特長です。

例えば、学校の施設や設備を紹介する場合、写真や文章だけでは、写真や文章では伝わりにくい広さ・動線・雰囲気まで、一本の映像で一気に体感することができます。

動画であれば、実際にその場にいるかのように感じる事ができます。

生徒たちが生き生きと活動している様子や、授業風景、部活動の様子などを動画で見せることで、学校の魅力をよりリアルに、短時間で伝えることができます。

競合校との差別化を図り、学校のブランディングを強化する

学校紹介動画は、学校の魅力を効果的に伝えるだけでなく、学校のブランディングにも大きく貢献します。

動画を通して、学校の個性や力、教育理念などを視覚的に表現することで、他の学校との差別化を図り、独自のブランドイメージを構築することができます。

例えば、以下のようなものが挙げられます。

学校の特色	動画で紹介する内容例
先進的な教育	ICTを活用した授業風景プログラミング授業の様子など
国際交流	外国語でのスピーチコンテストや留学生との交流の様子など
地域との連携	地域貢献活動の様子地域の企業との連携など

動画を通して学校の特色をアピールすることで、受験生や保護者に強い印象を与えることができます。

参考にしたい！学校紹介動画の成功事例3選

学校紹介動画を制作する際に、まず最初に悩むのが「どんな動画を作ればいいのか」ということではないでしょうか？

大学・高校・専門学校それぞれの成功事例を見ていきましょう。

ぜひ、動画制作の参考にしてみてください。

【大学】研究の魅力を伝え専門性をアピールした事例

ここでは大学での研究の魅力を伝え専門性をアピールしている事例をお伝えします。

神戸学院大学は、学生自身が研究や実習の成果として生み出した商品・サービスを実物で紹介しながら、学びの専門性と社会性をアピールする動画を制作しています。

ナレーション中心ではなく、学生が主役となり「何を学び、どう形にしたか」を語る構成にすることで、研究内容をわかりやすく可視化し、大学の強みを短時間で印象づける設計になっています。

【高校】生徒のリアルな声で学校生活の魅力を届けた事例

ここでは高校生のリアルな声で学校生活の魅力を伝える動画を紹介します。

麻布大学附属高等学校の紹介動画です。インタビュー形式で生の声が聞ける動画になっています。

生徒会長など実際の在校生が「先生との距離が近い」「部活も勉強も本気でやれる」みたいな話を自分の言葉で語る構成です。

これは“パンフレットでは伝わらないリアルさの可視化”という意味で、いま高校プロモーションで主流の手法になっています。

【専門学校】卒業後のキャリアを提示し入学意欲を高めた事例

こちらでは卒業後のキャリア形成を視覚化し入学の意欲を高めた事例を紹介します。

こちらのKCS福岡情報専門学校の紹介動画は学んだ専門スキルが実際の就職先や仕事でどう活きているかを具体的に語る構成になっています。

習の様子や授業風景も織り込み、「この学校で学べばこういう未来になれる」というキャリアイメージを明確に提示しています。

伝わる学校紹介動画の作り方【企画・構成編】

こちらでは学校紹介動画を制作するさいの４つのステップについて紹介していきます。

1. まずは目的とターゲット（誰に何を伝えたいか）を明確にする
2. 動画のコンセプトと最も伝えたいメッセージを決める
3. 【目的別】動画に盛り込むべきコンテンツと構成案
4. 視聴者を惹きつける「面白い」「かっこいい」アイデアを加える

それでは１つずつみていきましょう。

STEP1：まずは目的とターゲット（誰に何を伝えたいか）を明確にする

学校紹介動画を作る前に最優先で決めるべきなのが「目的」と「ターゲット」です。

例えば目的が「学生が志望校選びの後押し」なのか「保護者への安心感の訴求」なのかで、伝える内容や見せるべきシーンは大きく変わります。

また、ターゲットを「勉強重視の生徒」「部活を頑張りたい生徒」など具体的にイメージすることで、どんな言葉や表現が刺さるかがはっきりします。

誰に、何を感じてほしい動画なのかを最初に定義することが、成功の土台になります。

STEP2：動画のコンセプトと最も伝えたいメッセージを決める

目的とターゲットが定まったら、次に「この学校を一言で表すと何か？」という軸＝コンセプトを決めます。

例えば「生徒が主役の学校」「挑戦できる環境」「安心して成長できるサポート体制」など、学校ならではの強みを明文化します。

あわせて、視聴後に視聴者（学生・保護者）に必ず持ち帰ってほしいメッセージをひとつに絞りましょう。

動画内の映像・テロップ・ナレーションはすべてそのメッセージを強化するために配置すると、印象に残る構成になります。

STEP3：【目的別】動画に盛り込むべきコンテンツと構成案

伝えたいことは同じでも、目的によって入れるべき内容や見せ方は変わります。

例えば「志望度アップ」を狙うなら、在校生の声や授業・部活動の臨場感あるシーンを中心に構成します。

「保護者の安心感」を高めたい場合は、先生のサポート体制や進路実績、学校の安全面を丁寧に説明する流れが効果的です。

オープンキャンパス集客が目的なら、校舎ツアーや設備紹介をテンポよく見せ、最後に参加を呼びかける導線を入れます。

このように、目的ごとに「何を入れるか」「どの順番で見せるか」を設計すると、無駄のない伝わる動画になります。

STEP4：視聴者を惹きつける「面白い」「かっこいい」アイデアを加える

情報を並べるだけでは、途中で離脱されてしまいます。

そこで重要になるのが、視聴者の心をつかむ演出です。

たとえば、生徒の日常をVlog風に見せる「リアルでちょっと面白い」パートや、スローモーションや音楽を使って学校生活をドラマチックに見せる「かっこいい」パートを入れると、印象が一気に強くなります。

また、授業や部活動の“本気の瞬間”を短いカットでつなぐと、学校の魅力を感覚的に伝えられます。

こうした演出は、ただの紹介を「この学校いいかも」と思わせる体験に変える役割を持っています。

学校紹介動画の作り方【撮影・編集編】

学校紹介動画を「伝わる映像」に仕上げるには、撮影と編集の工夫が重要です。

現場で押さえるべきカットと編集で魅せるコツを解説します。

学校のリアルな魅力を引き出す撮影のコツ

学校紹介動画では、きれいな映像だけでなく「日常の空気感」を撮ることが大切です。

授業中の表情、休み時間のやり取り、先生と学生の距離感など、台本通りではない瞬間こそが信頼につながります。

カメラはできるだけ近い目線で、主役の目線と同じ高さで撮ることで“ここに通ったらこういう毎日なんだ”と想像しやすい映像になります。

飽きさせない編集のポイント（BGM・テロップ・アニメーション）

編集ではテンポが命です。

無駄な間はカットし、場面ごとにBGMの雰囲気を切り替えることで集中力を保てます。

話している内容はテロップで補強し、強調したい言葉だけ色やサイズを変えると印象に残ります。

動きのある簡単なアニメーションを入れると、説明パートでも離脱されにくくなります。

学校紹介動画の制作依頼で失敗しないためのポイント

学校紹介動画を外部に依頼する際は、「かっこいい動画」ではなく「誰に何を伝える動画か」を共有できているかが最重要です。

まず、目的（志望者増・保護者向け安心感・学校ブランド向上など）とターゲット像を依頼前に明確にしておきましょう。

また、撮影してほしいシーンやNG表現、公開媒体（YouTube／説明会／SNS）も具体的に伝えるとズレを防げます。

見た目のクオリティだけでなく、教育方針や学校の強みを正しく表現できるかを基準に制作会社を選ぶことが失敗しないコツです。

制作実績でクオリティと得意なテイストを確認する

制作会社を選ぶときは、まず過去の制作実績をチェックしましょう。

画質や音声などの基本的なクオリティだけでなく、雰囲気づくりも重要です。

ドキュメンタリーのように親しみやすい映像が得意なのか、映画の予告編のようなかっこいい映像が得意なのかは会社によって大きく異なります。

自校のイメージと合うテイストを作れているか必ず確認しましょう。

費用相場と見積もりの内訳が適切か確認する

動画制作を外部に依頼する場合は、金額だけで判断せず「その料金でどこまで含まれているか」を確認することが大切です。

企画・構成の提案、撮影日数やカメラ台数、インタビュー対応、ナレーションやBGMの権利処理、編集の修正回数などが見積もりに含まれているかチェックしましょう。

安すぎる場合は後から追加費用が発生するケースもあるため、内訳の透明性を重視することが重要です。

担当者と円滑なコミュニケーションが取れるか

学校紹介動画の制作は、撮影当日の進行やインタビュー内容の引き出し方など、現場でのコミュニケーション力が仕上がりを大きく左右します。

依頼候補の制作会社とは、打ち合わせの段階でこちらの意図を正しく理解してくれるか、専門用語ばかりで話さないか、レスポンスは早いかを確認しましょう。

企画段階から親身に相談できるかどうかは、安心して任せられるパートナーかの重要な判断材料になります。

契約前に確認すべき5つの項目（著作権・修正回数など）

学校紹介動画の制作を外部に依頼する場合は、契約前に必ず確認しておきたいポイントがあります。

具体的には、完成後の動画データの著作権は誰に帰属するのか、どこまで自由に二次利用できるのか、修正回数は何回まで料金に含まれているのか、撮影した素材の保管期間はどれくらいか、追加費用が発生する条件は何か、といった点です。

事前に曖昧な部分をクリアにしておくことで、納品後のトラブルや想定外のコストを防げます。

よくある質問

動画の最適な長さはどれくらいですか？（1分、3分など）

学校紹介動画の長さは、目的によって最適な尺が変わります。

学校全体の雰囲気を伝えて興味を持ってもらう「ティザー型」の場合は1分前後が効果的です。

一方で、教育内容や部活動、進路実績などを具体的に紹介して志望意欲を高めたい場合は3分程度が目安になります。

長くなるほど離脱も増えるため、1本で全部伝えようとせず、テーマ別に複数本に分けるのも有効です。

学校紹介動画で生徒や保護者の顔・名前・声が映る場合は、必ず事前に同意を得ることが重要です。

一般的には「出演同意書」「肖像利用同意書」を配布し、使用目的（学校紹介動画としてWEBサイトやSNS等で公開すること）、公開範囲、掲載期間を明記したうえで、署名・押印またはチェック式で同意を取ります。

未成年の場合は保護者の同意が必要です。

後から「削除してほしい」と言われた場合の対応ルールも、あらかじめ整理しておくと安心です。

ドローンを使ったダイナミックな空撮も依頼できますか？

ドローンを使った校舎やグラウンドの空撮を依頼できる場合はあります。

学校全体のスケール感や雰囲気を魅力的に伝えられるのが強みです。

ただし、撮影可能エリアや安全面の確認が必要になるため、事前に対応実績のある制作会社に相談しておくと安心です。

制作費用をできるだけ抑える方法はありますか？

費用を抑えたい場合は、内容を絞った短尺動画にする、撮影日数を最小限にする、ナレーションではなくテロップ中心にする、といった工夫が有効です。

また、複数パターンを一度に撮影し、編集違いで用途別に使い回すことでコスト効率を高めることもできます。

まとめ

本記事では、学校紹介動画の企画・撮影・編集から、制作会社への依頼時の注意点までを解説しました。

学校紹介動画は、授業や部活動、生徒と先生の関わりなど、学校の「日常の空気」をリアルに届けられる強力なツールです。

外部に依頼する場合は、費用や修正回数、著作権・肖像権の扱いを事前に書面で確認し、トラブルを防ぐことが大切です。

動画を正しく活用し、自校の魅力を学生・保護者にしっかり届けていきましょう。